四百年の誓い

***


 (いやです、お放しください)


 (兄上、私はそんなつもりではありませんでした。姫をお返しください)


 (お前は反逆者だ。切腹を命ずる。これからは姫は私のものだ!)


 ……。


 ……。


 「!!」


 恐ろしい夢を見ていたようだ。


 急に美月姫は目を覚ました。


 体が汗で濡れている。


 夢の内容はぼんやりとしか覚えていなかったけれど、時代劇のワンシーンを見ているような感じだった。


 ひどく悲しく、そしてつらい内容だったような。


 (胸がつぶれそう……)


 自然と涙が出てきた。


 たまらず美月姫は、横で眠っていた優雅に抱きついた。


 「夢の中でもまだつらいの……?」


 美月姫の瞳に浮かぶ涙に気がついた優雅は、ただ優しく美月姫を抱きしめ、髪を撫でた。


 そろそろ日付が変わる頃だろうか。