四百年の誓い

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 圭介は一口、ビールを口に含んだ。


 あれから二十年以上が経過しており、その分だけ年も取った。


 だけど気持ちはあの頃と、何一つ変わっていない。


 狂おしいほどに愛した真姫が今も、そこで微笑んでいるような気がする。


 記憶が甦る。


 酔った真姫が手を滑らせ、缶ビールを地面に転がした。


 缶ビールは転がり、「薄墨」の根元へとたどり着いた。


 真姫はビールを手に、その場に立ち尽くしていた。


 どうしたのかと尋ねると、「桜の木の下に、美しい男の人がいて、手渡してくれた」と答えた。


 しかもその美しい男に、「姫」と呼ばれたと。


 「お前が姫ってキャラかよ」


 そう言って大笑いすると、真姫はふてくされた表情をしていた。


 本当は好きだったのに、気持ちを素直に伝えることができなくて、からかってバカやってばかりいた。


 それだけでもよかった。


 真姫と楽しく日々を送れるのならば。


 今考えると、その「美しい男」が福山冬悟そのものだったのだ。


 突然の再会により、封印されていた薄墨から冬悟の魂は解放された……。