四百年の誓い

 「重荷と重圧……」


 「幹事長は世のため人のためと信じて、自らの理想の実現に向けて強引に突き進んできた。それは正しい面もあった。だけど同時に自己満足、偽善になっていた面もあったのも事実」


 自己満足、偽善。


 いくら国民や社会のためと銘打っても、いつしか自分の中の達成感に酔っていた面も否めないかもしれない。


 そして現状を打破することは、既存勢力の利益を損なうことにつながる。


 不利益をこうむる者たちからの反発を招く。


 反発も積もりに積もれば、憎悪そして殺意へとつながっていく。


 それが襲撃事件の根底にあるものと想像される。


 「無理に無理を重ねたところで、世の中全てを変えることはそう簡単ではないことを、幹事長は身に染みて悟ったんだ」


 内閣改造、税制改革、社会変革、外交問題、教育や福祉、防衛体制などなど。


 幹事長は一代にして何もかもを変えてしまおうとした。


 しかし無理だった。


 「明治維新とかみたいに、力を尽くせば不可能ではないと信じていたらしいんだけど」


 「当時とは状況が違うわよね。世界が大きくなりすぎて」