四百年の誓い

 ……。


 「……また桜の花びらが付いている」


 夢中で抱き合った後。


 美月姫はシーツに包まり、乱れた呼吸を整えていた。


 美月姫の震える体を落ち着かせるために、優雅は長い髪を撫でた。


 その時、髪の毛の中に桜の花びらを見つけた。


 「さっき学校の中庭を歩いていた時から、付いていたのかも。花吹雪が舞っていたから」


 美月姫は体の向きを変え、優雅が指でつまんだ桜の花びらを目にした。


 「季節が巡るのは、本当に早いね」


 優雅がつぶやいた。


 「去年は俺、桜の花を見られなかったんだ」


 「どうして?」


 「旅立つ前は、こっちはまだ冬だったし。東京に着いたらもう散っていたし」


 「桜前線を、飛行機で越えてしまったのね」


 枕に頬を埋める美月姫の頬を、優雅は優しく触れた。