四百年の誓い

 「無理。あてにならない将来に賭けるくらいなら、私は」


 (私は……?)


 その時何を言おうとしたか、美月姫自身にも分からなかった。


 「俺は大村さんだけだから。あれから誰も……」


 離れている間の優雅のことは、美月姫には分からない。


 証明しようもない。


 だけど……美月姫の演技もそろそろ限界だった。


 溢れ出す涙が、まず仮面を剥がしてしまった。


 (私は女優にはなれない)


 すでに掴まえられた体。


 心のどこかで、このまま身を委ねてしまうことを願っているようで。


 「もう傷つきたくない……。またあの時みたいに、一人置き去りにされるのは、嫌」


 体の力が抜け、涙と共に本音が溢れ出す。


 「初めての時、俺もその後大村さんにどう接していいか分からなくて、戸惑ってばかりで、挙げ句遠ざかるようなことばかりしていた」


 優雅は後悔の色を示した。


 「もうあの時みたいに、逃げたりしないから」


 優雅は美月姫の手を引く。