四百年の誓い

 「何なの。事情って」


 今度は美月姫が演じる番。


 流されて遊ばれて、傷付くのはもう懲り懲り。


 「清水くんには東京に、元華族の婚約者がいるって聞いたけど? 私みたいな一般市民の女が将来の妨げになっては困るから、でしょ? ただの暇つぶしに私を利用しただけ、」


 「そんなつもりじゃなかった」


 優雅の美月姫を抱く腕の力が強まった。


 「高三の時、同じクラスになって……いつからか大村さんのことが気になっていた。でも立場上、どうしても打ち明けられなくて。一晩限りの関係を持てるだけで、いいと思っていた」


 「ほら、やっぱり最初からそういう目的だったんでしょ」


 「違う。一生共に過ごせなくても、一度だけ抱くことができれば、それを記憶に刻んで生きていくつもりだった」


 「今更そんなの、信じられない」


 「じゃ、今からもう一度始めてみない? 一生かけて証明するから」