四百年の誓い

 ……。


 「紅茶、いろいろあるんだけど好みの種類ってあるか?」


 「先生と一緒でいいです」


 教職員忘年会のビンゴゲームで当選した、「世界厳選紅茶セット」。


 ティーバッグにお湯を注ぐだけにもかかわらず、そこそこの風味がある。


 かなり大きなセットで、一人暮らしなためなかなか減っていかなかった。


 「じゃあこの、ローズティーってやつにしてみるか」


 薔薇の香りか味がするのかよく分からないけれど、圭介はローズティーと書かれたティーバッグを二つ取り出し、沸騰させたお湯を注いだ。


 ほんのりと薔薇の香りが漂ってくる。


 「ありがとうございます……」


 居間のソファーに座ってテレビを見ていた美月姫が礼をした。


 「とりあえず飲んで、気分を落ち着けるんだ」


 「本当にすみません。さっきの初芝先生のことも」


 (そういえば、初芝の奴)


 静香が落とし、そのまま残していった箱を開いてみた。


 ホイールケーキが型崩れしていた。


 (手作り……?)


 圭介はしばらく崩れたケーキを眺めていた。


 (何のためにわざわざ)