四百年の誓い

 そうやって腕の中に抱かれたまま、静かに時は流れた。


 「もう一度、こうやって抱きしめたいって願っていた」


 「……」


 美月姫を腕の中に閉じ込めたまま、優雅は切なげに告げる。


 「ずっと、こうなる事を夢見ていた……」


 向きを変え、優雅は美月姫を正面に見据え。


 そのまま唇が重なった。


 今度は口づけを繰り返し、何もかもが絡み合うように。


 二人はいつしか、床に身を横たえていた。


 唇を重ねたまま、指が肌を這うように……。


 「だめ!」


 我に返った美月姫は、優雅の手を払いのけ、その腕から逃れた。


 「また、同じことを繰り返すつもりなの……?」


 はっきりとそう告げた。


 もう振り回されるのはたくさん。


 これ以上傷つきたくない。


 「もうあの時と同じ過ちは、繰り返したくない」


 強い口調でそう言い放ち、立ち上がって逃げ帰ろうとした。


 「待って!」


 再度優雅は、美月姫を抱きしめた。


 「……あの時はあんな風に、クールな自分を演じるしかなかった。大村さんを巻き込みたくなかったから」


 「巻き込むって、何に?」


 「俺の事情に」