四百年の誓い

 その提案を耳にした時、美月姫は驚いて顔を上げた。


 「あ、勘違いするなよ。変な意味じゃないから。こんな所で長時間立ち話も寒いし、人目もあるからお前も泣きたくても思い切り泣けないだろうし、俺の家だったらテレビやインターネットで情報収集も」


 「ありがとうございます。とても一人ではいられないので、申し訳ありませんがしばらくの間先生のそばにいさせてください……」


 美月姫はうつむきながら懇願した。


 今はたとえ狭い空間内で二人きりになったとしても、美月姫に手を出さない自信が圭介にはあった。


 昔の自分とは違う。


 そして美月姫の同意を確認してから、タクシーを呼び止めた。


 自宅の住所を告げると、タクシーは一路圭介の自宅へと向かって雪の中を走り始めた。