四百年の誓い

 ついに太陽は、函館山の背後に姿を隠した。


 次第に辺りが暗くなってくる。


 優雅が部屋の電気をつけ、窓のカーテンを閉めようと立った時、


 「キッチン借りるね。グラスやお皿、洗ってから帰らなくちゃ」


 そろそろ帰ったほうがいいと美月姫は思った。


 これ以上ここにいては……。


 「もう帰るの?」


 「うん、もう夜だし。洗い物を片付けたら」


 そう告げて立ち上がろうとした時だった。


 いきなり優雅に腕を掴まれた。


 「な、何?」


 強い力に、美月姫は一瞬戸惑った。


 「帰らないで」


 「え……」


 「もう少しそばにいて」


 「清水くん……?」


 「あの頃のように、ユウガって呼んで」


 「……!」


 何か答える猶予も与えず。


 優雅はその腕を強く引き、そのまま強く美月姫の体を抱きしめた。