四百年の誓い

 ログハウスの外には、車がもう一台到着していた。


 幹事長一行が乗ってきた高級外車に、美月姫と優雅まで乗り込んだら定員オーバーになるため、函館地区後援会長の水上がもう一台調達してくれたようだ。


 「我々一家とボブは、水上運転のこの車で帰る。京は乗ってきた外車で、お嬢さんを送って行きなさい」


 「かしこまりました」


 そして先に、幹事長一家が帰路につこうとした。


 優雅が連れ去られていく。


 呼び止めたいけれど、逆らって生きることができない以上、今ここで優雅を引き止めると、余計困らせてしまう。


 「優雅くん……」


 それでも美月姫は優雅を呼んだ。


 その声に優雅は一瞬立ち止まったが、幹事長に促されるようにそのまま車へと乗り込んでいった。


 代わりに紫が、美月姫の前に立ちはだかった。


 「優雅に手を出すな」とか、「今回は余計なことをしてくれて……」などなど、一方的に責められることを美月姫は覚悟した。