四百年の誓い

 「幹事長と紫さんは、あちらのリビングにて待機していてください」


 水が飛び散っていないリビングに、幹事長と紫は座って待っていようとしたが、


 「……二階の窓が開いているようだな」


 階段の下を通過した際に、幹事長はわずかな風の流れに気がついた。


 一階から二階へは吹き抜けになっていて、リビング脇にある階段から二階へと上がっていく構造になっている。


 二階を見上げれば、右側に寝室のドアがあり、左側の奥には確か物置が。


 「京、二階は使ったか?」


 「いえ。私は一歩も足を踏み入れていません」


 「なるほど」


 幹事長はふっと笑った。


 状況を把握したようだ。


 「そろそろかくれんぼも、終わらせなければならないな」


 幹事長は少し大きめの声で、そう宣言した。


 セミの声は響いているものの、静けさに包まれた午前中のログハウスの隅々まで声は届いただろう。


 程なくして、二階からわずかな物音がした。