四百年の誓い

 「い、嫌です私。あなたとこんなことしたくありません」


 「結婚したら、嫌でもしなきゃならないんだよ」


 逃れようもないほどの強い力で、押さえ付けられたまま。


 こんな絶望的な状況下で、美月姫は京を見上げる。


 すでに暗闇に慣れた目は、満月の光だけで十分に辺りを確認できる。


 ともすれば優雅に強引に抱かれてるかのような錯覚にとらわれるくらい、京は優雅に似ている。


 加えていつものスーツ姿ではなく、優雅のクローゼットから持ち出したかのような、似通った衣服を身にまとっている。


 優雅にだったら多少は強引なことをされても耐えられそうだけど、他の男には……。


 「絶対に嫌です! 私、あなたを愛していません! だから……こんなことしたくありません!」


 「しつこいぞ。愛などなくてもできるものなんだよ。ま、愛情がなくても子供はできたりするし、逆に愛し合っていても子供を認知することもできないケースもあるけどな」


 「?」


 その台詞を口にした時、美月姫を押さえ付ける京の力が一瞬弱まったのを美月姫は感じた。


 だが理由を深く考える暇もなく、再び危険は高まった。