四百年の誓い

 「どういうつもりなんですか」


 放り投げられた際に髪が乱れ、視界をさえぎる前髪を払いながら京に問いかけた。


 「だから、さっき言っただろ? 俺と試してみないか、って」


 「何をですか」


 「何度も言わせるな」


 そう言い終わるか終わらないかのうちに。


 京は素早く美月姫の体を押し倒し、そのまま押さえ付けた。


 「痛っ……!」


 逃れようともがいた美月姫の手首を、京は軽くひねる。


 力が入らなくなる。


 何らかの武道に相当通じていることが推測された。


 美月姫のかなう相手ではないことも直感した。


 「離してください!」


 必死に抵抗を試みるも、


 「暇なんだよ、迎えを待つ間。どうせ優雅はまだここにまでは辿り着けないし。せっかくだからこの機会に、予行演習でもいかがかと思ってね」


 「予行演習……?」


 「いずれ俺たちは結婚して、子供を作らなきゃならないんだから。今からでも早くはないだろうし」


 「えっ、嫌です」


 さっきは冗談でそういうことを示唆してるだけかと甘く見ていたが。


 どうやら冗談ではなさそうだ。


 京は強い力で美月姫を押え込む。