四百年の誓い

 「ねえ優雅くん、相談したいことがあるんだけど」


 「ん?」


 だが今は冷静になって、話し合うことが先決。


 「やっぱり考え直したほうがいいんじゃないかって思うの。私も最初は嬉しくて同調しちゃったけど、駆け落ちなんて冷静になって考えると、」


 「駆け落ち、か」


 急に優雅の声のトーンが下がった。


 「やはりそういうことか」


 「え……」


 「変だと思って急いで来てみれば、やっぱりな。お前たちはそんな大それた真似を」


 「!」


 もはや優雅の声ではなかった。


 全てを悟った美月姫は、その腕を振り解いて逃れようとしたが、たちまち捕まってしまった。


 「京……!」


 「ふざけた奴らだ」


 優雅に似た容貌なれど、優雅とは全く違う冷たい瞳。


 まだ昼間の熱が残った、蒸し暑い夏の夜。


 美月姫は京の冷たいまなざしに見入られ、背筋が凍った。