四百年の誓い

 そして美月姫自身も、家族や友達を捨て去ることへのためらいが、だんだん大きくなってきていた。


 優雅から駆け落ちの話を打ち明けられた時には、優雅と共に障害から逃れることに必死で、周囲への配慮は後回しになっていた。


 だが一人でじっくり考え直すと。


 優雅との愛の日々の代償として、周囲に及ぼす迷惑は計り知れないものになるだろうと推察された。


 特に両親。


 幹事長から優雅を奪い去った美月姫への報復は、間違いなく両親へと向けられるだろう。


 どんな目に遭わされるのだろうか。


 仕事をクビにされ、社会的に抹殺さるくらいで済むのなら、まだましなのかもしれない。


 もしかすると……。


 「いや!」


 美月姫の両親だけではない。


 もしかしたら優雅の母親・紫もまた、何らかの責任を問われることになる可能性がある。


 優雅がいなくなってしまえば、紫は最大の支えを失ってしまうのだし……。


 美月姫は恐ろしくなってきた。


 やっぱりこの駆け落ち計画、許されないことなのかもしれないと思い始めていた。