四百年の誓い

***


 「!!」


 はっと気付くと、辺りはすでに暗かった。


 美月姫は状況が掴めず、周囲を見回しながら考えた。


 (私、優雅くんと……)


 これから優雅との逃避行。


 いつの間にか、うたた寝をしていたらしい。


 ダイニングテーブルに座ったまま、テーブルに突っ伏していた。


 (それとも……駆け落ち?)


 ゆっくりと意識を取り戻してきて、美月姫はなぜ今こうしてこの場所にいるのかを思い出した。


 周りの邪魔と企みから逃れるために、優雅とどこかに逃げる約束をしたのだった。


 このログハウスで落ち合って、それから……?


 夢にまで見た、優雅との二人の世界。


 誰にも何にも邪魔されず、ずっと二人でいられることは、この上ない幸せなはずなのだけど。


 (不安のほうが大きいのは……なぜ?)


 すでに日没の時を迎えていたが、西の空はまだ明るさを残している。


 徐々に暗闇に覆われつつある黄昏時だった。