四百年の誓い

 「国内だったら、会おうと思えば会えるから……」


 「俺をアメリカに留学という名で追いやって、その間に美月姫と京さんの仲を決定的なものにしてしまおうって魂胆だ。帰国する頃にはもう、手遅れになっているんだろう」


 「優雅くん、」


 「もう一刻の猶予もならないんだ。企みに飲み込まれてしまう前に、一緒に逃げよう」


 「逃げるって……。どこへ?」


 「幹事長の目の届かない所へ」


 黙って与えられた運命を生きるよりは、それに逆らって共に生きようと提案されたことは嬉しいものの、


 「本当にそんなことできるの? 学校は? お友達は? それに……お母様は?」


 「俺のことは死んだと思って、諦めてもらうしか」


 「そんな残酷なことしていいの?」


 「今のまま周りを慮ってばかりいては、美月姫をみすみす失ってしまうんだ!」


 優雅はこれまで周囲の期待に応えるために、自分の本当に必要なものを求める気持ちを押し殺してきた。


 だが今になって、我慢することをやめてしまおうとしている。