四百年の誓い

 「時間があるなら、是非我々とご一緒してもらいたい。車に乗りたまえ」


 「……」


 「もしかして、私を警戒しているのかね」


 丸山は美月姫の警戒心を察知した。


 「心配ご無用だ。取って食ったりはしないよ。第一お嬢さんは、私の大切な甥の婚約者だ。なあ京?」


 幹事長は京に話を振るが、無反応だった。


 幹事長自身もサングラスをしているので表情はよく分からないが、口元は微笑んでいるように見える。


 「父親代わりとして、甥の可愛い婚約者をもっと理解しておく必要があってね。お嬢さんは将来の丸山家の一員なのだから、もっと丸山家のことを知っておいてもらいたいしね」


 将来の丸山家の一員。


 優雅どころか自分の味方が一人も居ない中、幹事長一味と同席することに対しては不安だらけだったが。


 将来の丸山家の一員、との一言が美月姫の心を動かした。