四百年の誓い

 八方ふさがりなこの状況を、誰にも相談できない。


 友達にも……。


 特に地元の友達は、血縁地縁などで親や親戚などが丸山幹事長と繋がっている者も多い。


 うっかり秘密を漏らそうものなら、そこから秘密の暴露へと発展し。


 余計に騒ぎを大きくしてしまう可能性がある。


 絶対に秘密を守ってくれて、救いの手を差し伸べてくれそうな人など、この街にはきっと誰も……。


 (そうだ、先生)


 美月姫は高校時代の恩師・吉野圭介のことを思い出した。


 未だに思い出すと、胸が痛む。


 (去年の今頃は私、あれほどまでに先生に夢中で……)


 優雅を見失った切なさを、圭介で埋めようと我を失い彼を求めた挙句、拒絶された。


 優雅と結ばれた今となっては、赤面の思い出とも言えるのだけど、どことなく恥ずかしくて優雅との再会後は母校訪問を避けていた。