四百年の誓い

 「さてと、そろそろ時間だな」


 90分コースのディナーは、そろそろ終了。


 京が立ち上がる音で、美月姫は我に返った。


 「お嬢様は、退屈なさっていたようで」


 夜景を見ながら優雅のことを想っていたのを、京に悟られていたらしい。


 「い、いえ。面白いお話しでした。それにこんな高級なお店で」


 「値段は気にしなくてもいい。必要経費で落ちるから」


 京は支払いを、クレジットカードで済ませた。


 「経費で、いいんですか」


 「ん?」


 「私との食事が、経費となるんですか。政治資金の不正流用で問題になりませんか」


 「不正流用?」


 エレベーターを待ちながら、京は苦笑した。


 「幹事長にとって必要な経費は、全てが認められるんだよ」


 余裕の表情だった。


 「で、でも。これから選挙戦が始まるし。こういう細かいことも、対立候補からすれば格好の攻撃材料に」


 「幹事長に逆らえる奴なんて、どこにもいないさ」