四百年の誓い

 「そうだな。この場はもっと美月姫さんに話題を振るとするか」


 丸山は美月姫にあれこれ尋ね始めた。


 まずは大学の話など。


 「私の若い頃は、女子は学校を出たらすぐに嫁に行くというのも珍しくはなかったけれど、平成育ちの美月姫さんはやはり、卒業後社会に出て、結婚はそれからと考えているのかな」


 「いえ、私はまだ」


 「あ、この質問はあくまで一般論だがね。若い女性にあまり結婚やら子供を産むやら下品に問いただすと、セクハラとして糾弾されかねないご時世だ」


 「確かに」


 「これ、美月姫」


 最高権力者である丸山幹事長に、時折冷淡にも見える態度で接する娘に、両親は不安を抱いていた。


 一方美月姫はとりあえず就職することまでは将来の計画として頭の中にあるけれど、その先に関してはまだまだ未知数だった。


 優雅とこのままでいられるわけはないので、なるべくその先のことは考えないようにしていたからでもある。