四百年の誓い

 その時だった。


 (え……)


 衝立(ついたて)の向こうから、スーツ姿の優雅が現れた。


 「うそ……!」


 美月姫は思わず立ち上がり、その際手元の皿を落としてしまう。


 (優雅くん!?)


 なぜ優雅がここに?


 美月姫は混乱していた。


 「これ、美月姫。お行儀が悪いですよ」


 母に注意され美月姫は一度座り、それから再度挨拶をした。


 「この度はお日柄もよく……」


 父の声は明らかに緊張しており、震えていた。


 「こちらが今回、私から紹介することになった、深山京(みやま きょう)くんだ」


 会長が述べる。


 「お初にお目にかかります。私、深山と申しまして」


 優雅によく似たその深山という人は、非常に礼儀正しい受け答えをした。


 「深山くんは申し分ない青年で……」


 会長も上機嫌に、深山を美月姫ファミリーに披露する。


 恐ろしいくらい、優雅に似ている青年。


 いったいどうして。