四百年の誓い

 「美月姫、昨日の話だけど。今時間ある?」


 翌朝。


 朝食を食べていた美月姫の元に、母親から電話がかかってきた。


 「うん。今日の講義は10時45分からだから」


 昨日の今日だけに、美月姫はあまりいい予感はしなかった。


 しかも母親の声は硬い。


 「お父さんの立場もあるし、会うだけ会ってみたらどうかしら。出会いの場を設けるだけで、即結婚ってわけでもなさそうだし」


 「お母さん……」


 昨夜はどちらかといえば自分の味方で、父親がもたらした荒唐無稽な計画に難色を示していた母が。


 一夜にして父の味方に転向していたことに、美月姫は衝撃を受けた。


 「お母さんまでそんな。昨日も言ったでしょ。私まだ19だって。大学二年でお見合いなんて有り得ない」


 「だから即結婚ではなく、ただの出会いの場として」


 「一度出席したら、お父さんだけじゃなく、周囲のメンツもあるし断りにくくなるんじゃないの?」


 「美月姫には、特定の人とかいたりするの?」


 「えっ」