四百年の誓い

 「……調査によると紅陽学園の共学化に伴い、優雅と同じクラスになったのが出会いらしいね。それまでには特に接点も無さそうだ」


 美月姫が何も答えないので、丸山は語り出した。


 おそらく探偵の報告書を読んで、予習していたのだろう。


 「いつから、そういう関係になったのかね」


 「そういう、とは?」


 「私の口から、はっきり言わせるつもりか」


 「……」


 忘れもしない、高校三年の夏休み。


 模擬試験のため出かけた札幌の水源地の森で。


 だけどいくら探偵でも、そこまでは突き止められないだろう。


 優雅自身がしゃべらない限り。


 「東大進学後は、優雅は一度も故郷に帰っていない。君も東京に出向いた形跡もない。ということはあの時かね。紫が入院して、優雅がはじめて帰郷した時」


 丸山は確信しているようだ。


 「母親の入院で落ち込んでいる優雅を、誘惑したのかね。同窓生という立場を利用して。玉の輿狙いで」


 「違います!」