ボディーガードにモノ申す!



大谷ドミソのチケットが当たったことを、今言うべきか。
一緒に行こうって私から誘うのはおかしいかな。


迷っているうちに、杉田さんは「じゃあ、また」と私に告げて階段をのぼっていってしまった。


恋人がいる女が他の男の人をライブに誘うのは間違ってるような気もする。
本来は真山と付き合ってるわけじゃないから、別に問題ないのだけれど。


トントンという足音をさせながら階段をのぼる杉田さんの背中に、小声でごめんなさい、と謝ってからコンビニへ向かった。






夜の10時過ぎ。
人通りはほとんど無いけれど車通りはあるし、この状態で襲ってくる人なんてそうそういないはずだ。


妙な自信を持ちながらコンビニへ無事にたどり着いた頃には、心の中で「ほらね」とドヤ顔だった。


自分が思っているよりも、真山が思っているよりも、そんなに危なくないのよ。
ほんの少しの外出くらいから平気なのだ。
私を襲った変質者だって、そんなに暇じゃない。


四六時中私をつけ狙うことなんて不可能なんだから。


目的の生理用品をしっかりレジへ持っていき、ついでに冷蔵庫の在庫が無くなっていた牛乳も購入した。


レジ対応をしてくれた店員さんは50代くらいの男性だったけれど、特に抵抗なくスムーズに会計も終えた。


順調、順調。


私は買い物袋をぶら下げてコンビニをあとにした。