まさか、入院なんて。
俺は、ダッシュで病院に向かう。
近くでよかった。
そう思う。
入院なんて。
なんで一言も言ってくれなかったのだろうか。
相沢にくらい…。
言えないくらい、体調悪いとか?!
頼む。
元気でいてくれ。
──────
「あの、岡本 幸、ここに入院してますよね?」
息を切らしながら、受付でそういう。
俺の容姿を見て、少しびっくりした顔をした受付の女性は、慌てて、岡本の名前を検索し始めた。
「6階の225号室になります。あの、面会は11時から…」
俺は受付の女性が言うのを無視して、早足で、岡本の病室に向かう。
まじで入院してんのかよ…
エレベーターに乗り込む。
元気でありますように。
ただ、そう願った。
6階でエレベーターを降り、病室を探す。
225…225…
220…221…
222…223…224
…225あった。
「岡本 幸」
ドアの前にその名前をみかける。
ガラッ
俺は勢いよくドアを開けた。