あの日、君と見た青空を僕は忘れない


──────


「舞ちゃんと小池くん、デートだってー」

2人っきりの夕食。

岡本が作った和風パスタを食べる。


「あいつら結局、両思いだったじゃんかよ」

「ねー」

「お前知らなかったの?」

「あ、うん」

「友達じゃねーのかよ」

「友達だけど、言わないこととかあるじゃん」


「まーな」

「黒田くんはさ、彼女とかいないと思うけど、作らないの?」

…いないと思うけどは余計だろ。

「作るものじゃねーだろー」

「どういうこと?」

「お前みたいなバカには1億年たってもわかんねーよ」

「なにそれ、ひど!!!」

「そーだろ?第一、お前だって彼氏いねーだろ!」

「決めつけないでくれる?」

は?!
いんのか?!


「いるのかよ」

「…まだいないけど」

「なんだよまだいないって」

内心、ホッとしてる自分がいて信じられなくなる。


なんなんだ。俺。

こいつのこと、マジで好きなのか?!


「私はいらないかなー、彼氏とか」

「はぁ?なに強がってんだよ」

「黒田くんは欲しいの?」

「さぁー」

「さぁーって…あ!そういえば、学級委員は1度登校日あるの知ってた?」

「はぁ?聞いてねー。つーか、お前だけだろ?」


「違うの!副会長も!」

「だりぃ」

「行かなきゃだよ?」

「だりーよ」

「そう言うけどさ、黒田くん、ちゃんと行ってくれるじゃん」

「うるせー」

目を逸らす。

また、鼓動がなった。