「……黒田くん」
「ん?」
突然名前を呼ばれて少しびっくりする。
相沢と2人きりになるのは2回目だ。
「…幸ちゃんのこと、好き?」
…どうしていきなりそんなこときくんだ。
昨日の兄貴といい。
「…うぜぇから嫌い」
そう答える。
「…嘘ばっかり」
笑いながらそういう相沢。
「じゃあ、私と付き合ってくれる?」
いきなりなにを言い出すんだ。
俺はびっくりして、言葉を失う。
「なに言い出すんだよ、いきなり」
「なにって、告白だよ?」
「悪いけど…」
「私のこと好きじゃなくてもいいよ?それでもいいから付き合ってほしい。それとも他に好きな人がいるの?」
どうしたんだ。相沢。
きっと相沢も小池が好きなんだとばかり思ってた。
それにまさか、俺のことが好きだとか、ありえないだろう。
「黒田くん…」
相沢が近づいてくる。
「まじでごめん」
俺は相沢から顔を背ける。
「…そっか」
「相沢にはもっといい奴がいるよ。ほら小池とか」
「小池くんには、前告白されたよ」
へ?!
「テスト勉強始めた最初くらいに」
「まじかよ…」
「でも、今まで通り仲良くするって話になったの」
「嫌いなのか?相沢のこと」
「嫌いじゃないけど。好きでもないの。」
意外とはっきり者をいう子だ。
「ごめんね、なんか」
と相沢。
「いや、全然。ただ、ちょっとびっくりしただけだから」
「うん。今日のことは2人には内緒ね」
「あぁ」
相沢とそんな話をしていると、2人がちょうど帰ってきた。
相沢が俺のこと好きとか…。
ありえねーだろ。



