「…黒田くん、無理だよ。黒田くんがどんなに私のこと想ってくれてたって、私は黒田くんの彼女にはなれ…っ‼︎」



病気とも一緒に戦えなくて。

岡本の支えにもなれなくて。

岡本は俺を好きではなくて。


色々溢れ出て、俺は岡本にキスしていた。



「…黒田くん!な、なに…して…」

「好きって言えよ」

「…ちょ」


岡本は見たことないくらい顔を真っ赤にしてる。


多分、俺の顔も少し赤い。



「…なんだよ。病気だから、俺と付き合わないわけ?それともマジで俺のこと嫌いなの?どっち」


「…黒田くんのことは、好きだよ!だけど」


「…じゃあいいじゃん」


俺は自分のおでこを岡本のおでこに合わせる。


「…いやだよ。死んじゃうから…」

岡本から、初めて大きな弱音が出た。



「…お前は生きる」



俺は岡本を優しく抱きしめてそう言った。