「はいはい。じゃあ全員で行きますよー」
Tシャツ着たままってなんかヤダけど、司がうるさそうだから仕方ない。
「冷たっ」
久しぶりの海は、ひんやりと冷たかった。
「あっ、詩織さん来たぁあぁぁぁぁ!」
「遊びましょ!」
「浮き輪いります!?」
「流星さんさっき美女居ましたよ!」
「凪さんあそこまで競争しましょ!」
先に海に入っていた面子達がわらわらと集まってくる。
司達って、すごく慕われてるんだよね。
瑛に捕まって奥まで入る。
胸の辺りまで水に浸かっている。
「詩織さんも泳ぎます?」
面子の二人が誘いに来てくれた。
「メイク崩れちゃうから止めとくわ。誘ってくれてありがとう。」
「いえ!全然大丈夫っす」
「詩織ちゃんって、罪な女だよね」
顔を赤くして去って行った面子を見て、しみじみそう言う瑛。
「そう?」


