「おい。腕離せ」
「あぁ?誰だてめぇ」
私が困っていると、女の塊から抜け出せたのか司が来た。
「あ"ぁん?てめぇこそ誰だ。俺の彼女に触ってんじゃねぇぞ」
いつからあんたの彼女になったのよ。
「この子は俺たちと遊びたいらしいってよ」
「んなわけねぇだろクズ。行くぞ詩織。」
私の反対側の腕を引っ張る司。
もう片方の腕を引っ張るナンパ男。
両サイドの腕を引っ張られてとても痛い。
「痛いんだけど」
「さっさと離せやクズ」
「こんな上玉逃すわけねぇだろ」
私を挟んで睨み合っている司とナンパ男。
野次馬が出来てきている。


