「どうしたの?」
真剣な顔をしているタクト。
「詩織が空龍の姫になってから、俺ずっと不安なんだ。付き合ってないって知ってても林堂カッコ良いから詩織が惚れちゃうんじゃないかって。それでどんどん嫉妬して自分が醜くなって……限界なんだ。俺と空龍、どっちか選んでくれ。今すぐ。」
「…………そっか」
皆、私が好きなあまりこうやって悩んで別れを告げてくる。
タクトはまだ選択肢をくれるだけ良い方だろう。
こないだみたいに一方的に別れを告げてくる人もいるし。
「私はーーーーーーーーーーーー」
「詩織遅かったな」
「マキちゃんの所寄ってたの。」
屋上に戻ると司に遅いと言われ、内心ドキッとした。
まぁ別に隠す事でもないんだけどね。
「しおりん水着は何色?今皆でしおりんの水着の色当てクイズやってたんだ!」
「私の水着の色?せっかくだし買い直す予定だから海でのお楽しみよ」


