望むモノ


「じゃあ詩織、帰ろうか。」




「えぇ。それじゃあまた明日」




私は涼と帰ろうとしたら




「待て。」




「ん?」



司に呼び止められた。



よく呼び止められるなぁ。




「送ってく。歩きは危険だ。」




「大丈夫よ」




「いつ何処で敵が狙ってくるか分からない。拉致られたら困る。家まで送る。」





私は涼と顔を見合わせる。




「送ってもらいな。詩織」




「でもっ」




涼と帰りたいのに……



プクっと頬を膨らませて司を睨む。




「はぁ……」




ため息を吐かれた。




「横島も一緒なら良いんだろ」




「うんっ!」