望むモノ


「ちょっと待てよ!」




話がひと段落着いた所で、北谷が叫ぶ。




「なんだ凪」




「俺は反対だ!こいつは天草詩織だぞ!?俺たちをそういう目で見てるに決まってる!気持ち悪ぃ。こいつも他の女と一緒だろ!」





女嫌いは私の存在に反対らしい。




「こいつが俺らを誘惑した事があったか?ないだろ。噂に囚われるな。」





「でもっ!」




「凪。」




「ちっ。もう好きにしろ」




北谷は司の睨みと圧力に負けて屋上を出て行った。




「気にするな。」




「えぇ。」




「詩織は今から空龍の仲間であり姫だ。単体での行動は危険だから避けてもらう。」




「わかったわ」





最初あんだけ嫌がっていたのに、人生何があるか分からないわね。