「あぁ。約束する。」




「……少し、考えさせて。」





「わかった。いい返事期待している。」





「それじゃあ。」




今度こそ屋上を出た。




満足気に微笑んでいた林堂に、思わずドキッとしたのは私だけの秘密だ。




教室に戻ると、授業が始まっていた。




ガラガラガラ



「天草、遅いぞ」




「ごめんね?先生。具合悪かったの」




許して?と首を傾げると、顔を赤くしてそっぽを向く新人教師。




「わ、わかったから早く席に着きなさい。」





「はぁい」




チョロいチョロい。