「今付き合ってる奴」
「サッカー部のキャプテン」
「瑛」
「はいはい」
林堂と戸塚にしか分からない会話。
戸塚は何処かに電話を掛け始めた。
「あっ、もしもし田中タクト君の携帯で合ってる?俺、空龍の戸塚。………うん。天草詩織と今すぐ別れてくれないかな?ウチの総長が天草さんを気に入っちゃってね。………嫌だ?別れないとどうなるか解ってる?……話が早くて助かるよ。じゃあ切るから。」
「……勝手に何してくれてるわけ?」
まだ付き合って1日しか経ってないんだけど?
「これでお前はフリーだ。俺と付き合え。」
なんて自己中なんだ、この男は。
「嫌よ。誰があんたなんかと付き合うか」
「誰とでも付き合うのが天草詩織だろ?」
「私にだって選ぶ権利はあるわ」


