倉庫に着いて、車を降りると司が手を差し出した。
「ん」
「ん?」
「手」
「あぁ、はい」
どうやら手を繋ごうって事らしい。
相変わらず言葉が足りない。
手を繋いで倉庫に入る。
「「「「こんばんわ総長!詩織さん!」」」」
いつもの面子がお出迎えしてくれた。
「詩織さんなんかいつもより綺麗になってません?」
「総長、機嫌良いっすね!」
どんなに小さな変化にも気づく、目敏い面子達。
「ふふっ」
思わずにやけてしまう。
そんな調子で幹部室に入ると、
「しおりん遅い!」
流星が仁王立ちして待っていた。
「別に良いじゃない」
「報告楽しみにしてたんだから早く来てよ!」
「今来たんだから良いじゃない」
「流星、報告は二つあるっぽいよ?」
プンプンって効果音が付きそうなくらいプリプリと怒っている流星に、私達を見て何かに気づいたらしい瑛。
そわな瑛の言葉に不思議な顔をして、
「あぁーーーーー!」
なにかに気づいたのか叫びだした凪。


