望むモノ


「取り敢えず俺の女になれ。」





「生憎だけど、私彼氏居るから無理よ」





「……………」




私が断ると眉間に皺を寄せる林堂司。





「いま付き合ってるのってあれだろ?バスケ部のエース」




「えっ、違うよ。弓道部の部長だろ」




「いや、やっぱり隣の高校のイケメンだったか?」




「生徒会長じゃなかったか?」




私の歴代の元カレをどんどん言っていく浜中流星と北谷凪。




「どれも違うわよ」




私は はぁと溜息を吐く。




「誰だ」




「何が?」




本当にこいつ、言葉が足りない。