「今日からちゃんと家に帰るわ。」
「俺もだ」
「うん。待ってるね」
次の日、お母さんとお父さんは仕事がある為朝早くに起きた。
「家族3人、再スタートしましょ?」
「そうだな」
「うん」
「じゃあまた夜ね、詩織」
「詩織、行ってくるな」
「いってらっしゃいお父さん、お母さん」
スーツを着たお父さんとお母さんは、仕事が出来るカッコいい大人だ。
私は二人をエントランスまで見送った。
部屋に戻って、私も司が迎えに来る前に支度をする。
「ふっふふん」
鼻歌を歌いながらご機嫌でメイクをする。
長年積もっていた心のモヤモヤが晴れて、気分は絶好調。
支度を終えて、ホテルのサービスで置いてある紅茶を作って飲む。