「お久しぶりです坊ちゃん。こちらの女性は?」




ホテルに入ると、支配人らしき人が来た。





どうやら司は本物の御坊ちゃまらしい。





「彼女だ。先方は来ているか?」





「はい。スイートルームにて待っております。」




「わかった。詩織行くぞ」




「えぇ」




支配人さんにお辞儀して、エレベーターに乗る。




スイートルームは最上階らしい。




「ねぇ司」




「ん?」




「大丈夫かな……」




「大丈夫だ。俺が居る。安心しろ」





「うん………」




今人生で一番ってくらい緊張している。