望むモノ


涼と私は意外にも性格が合って、なんでも話せる関係になった。




そして中学に上がると、私はさらにモテるようになった。




……自分で言うのもあれだけど。




同級生からはもちろん、先輩からも告白されるようになった。





中1の夏までは、告白されても断っていた。




だけど次第に、


"天草詩織は誰とでも付き合う女"



そんな噂が流れはじめた。




まだ誰とも付き合った事ないのに。




だから、私は開き直った。



噂どおりの女になってやろうじゃないか。




取り敢えず告白して来た人と付き合った。





私を好きな人と付き合うのは悪くない。




元より自分の事を嫌いな人は私も嫌いだし、私の事を好きな人は私も好きだった。





それで中1の冬に処女を捨て、それから火が付いたように私の男遊びは加速した。




一ヶ月も持たずに、男を取っ替え引っ替え。




そのおかげで



"天草詩織は誰とでも付き合うヤリマン"



そんな噂が流れた。




あとたまに、私の事を嫌いな女子からリンチを受けた。




その度に助けてくれるのは涼だった。