その電話は涼にも掛かって来る。
私のテンションはどん底まで下る。
それを毎年引き上げてくれるのが、涼。
「涼っ………」
「詩織っ……詩織っ……」
涼とこんな関係になったのは、いつからだろう。
多分、中学一年からだったと思う。
毎年涼と、慰めという名のセックスをする。
人肌が恋しい私には、それが一番の精神安定剤なのだ。
それはたとえ恋人が別に居ても同じ。
この役目は涼でないと意味がない。
だから今もこうして、私の部屋に篭って一日中涼と身体を重ねる。
もう2日ぐらいそうしただろうか?
司達から凄まじいくらい連絡が来ていたけど、うるさくて電源を切った。


