「…………うん」
下を向いてしまった詩織ちゃん。
どうして良いのか分からず、オロオロとしていると
ガチャ
横島が入って来た。
「詩織。おいで」
「涼っ……!」
詩織ちゃんが可笑しくなった原因をきっと知っているだろう横島。
詩織ちゃんは横島に抱き着いた。
グチャ
司は持っていたペットボトルを握り潰した。
「詩織、1日借りるから。」
そう言って詩織ちゃんをお姫様抱っこし、屋上を出て行った横島。
俺たちは、何が起こったのか分からなかった。
詩織ちゃんは司ではなく、横島を選んだ。
捉え方次第ではそうなる。