望むモノ

時が、止まったような気がした。




「お前が色んな男に抱かれてきたと思うだけで嫉妬で可笑しくなりそうだ」





「私の事、好きなの？」





「あぁ。だから俺と付き合え、詩織。」






「いいわよ」




「よっしゃっ」





嬉しかったのか、私を力一杯抱き締める司。





「俺は他の男みたいに離してやんねぇからな。覚悟しとけよ」






「えぇ」




司のこの言葉を聞いて、ドキドキしたのは心の奥底に秘めておこう。




きっと気のせいだ。



私が男に惚れるなんてあり得ないと思うから。




認めたくないって言うのもあるのかもしれない。