俺もその一人で。 一瞬で落ちた。 つまり、あいつに一目惚れした。 初めて女を見て脈が乱れた。 今までそんな事なかった筈なのに。 女なんて面倒くさい生き物だから嫌いだと思っていた筈なのに。 "天草詩織" それがあいつの名前だった。 あいつにピッタリの名前だと思った。 「瑛」 「なに?司」 「俺、あいつが欲しい。」 誰もが思ったであろうこの気持ち。 あいつが欲しい。 あいつを、俺のモノにしたい。 そんな欲望に駆られた。