「これだよ」
俺はパソコンでアップした男の写真を皆に見せる。
「これじゃ顔わかんねぇな」
男は、帽子を深く被っていて顔が見えない。
「ちっ」
これだけの情報じゃ、詩織ちゃんが何処に居るのか全く分からない。
そんな時、タイミングが良いのか悪いのかパソコンに一通のメールが入った。
「誰からだ?」
「フリーアドレスっぽい。」
開くと
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空龍の諸君
お前らが大事にしている寵姫は此処に居る。
ここまで辿り着いて見ろバーカ。
紅炎総長
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そのメールと共に、詩織ちゃんの寝顔の写真が添付されていた。


