望むモノ


「詩織が消えた」



司の声を聞き取った横島は、




ー「ちょっとそこで待ってて。すぐ行く。」




そう言ってインターフォンを切った。




五分程してエントランスに来た横島。




「詩織が消えたってどういう事?」




「2日前から、あいつと連絡が取れない。家の人には友達の家に泊まると言っている。てっきりお前の所に居ると思ってた。」





「いや、俺の所には来てないよ。詩織に彼氏が出来たって報告もないし……」




「お前、もしかしてあいつの彼氏全部把握してるのか?」




「うん。」




「じゃあしおりんの今までの元彼の人数は?」





「28人だったかな?」




「うっひょー、」




「流星、今そんな事してる場合じゃないでしょ」