「まぁそんな日もあるよ」
「……ちっ」
その日はこれ以上、詩織ちゃんに電話しなかった。
4日目。
「……出ねぇ」
今日も詩織ちゃんに電話は繋がらない。
「えぇー。しおりん居ないと倉庫に華がない!」
「でもあいつにも予定とかあるんじゃねぇの?」
「一人で出歩くなって言ったのに……」
詩織ちゃんはあまり気にしてなかったかもしれないが、司は毎回電話する度に外に一人で出るなと言っている。
これには理由があって、最近敵対している暴走族の紅炎が活発に活動している。
詩織ちゃんが狙われてるのは確実。
倉庫に来るのは強要しないけど、それなら外に出ないという条件だ。
……司がそれを詩織ちゃんに伝えたかは定かではないが。


