今、やっと。 目が覚めてからようやく顔を合わせたというのに。 実感が湧かないのは、多分—— “私”が、この人達を知らないから。 ここ数日で積み上げてきた記憶の中にはいない、今初めて会った人達だから。 ふらりと今にも倒れそうな身体。 意識が飛びそうになるのを堪えて、ぽつり。 小さく呟いた。 「どうしよう……」 遠くない前科を喚起して予感する。 一つの焦りが微かに、けれど確かに胸の奥で渦巻いて、生まれた。